この記事はプレスリリースの提供を受けて作成しました。
人の生活圏にクマやイノシシが出没するニュースが、連日のように報じられています。野生鳥獣による被害への対応や、ハンターの高齢化・担い手不足は、いまや自治体にとっても重要な課題です。
そうした背景のもと、若手・新規ハンターの育成を目的とした実践的な研修プログラム「かながわハンター塾 2ndステージ」が、相模原市緑区の鳥屋猟区で開催されました。
実猟を通して学ぶ「かながわハンター塾」とは
「かながわハンター塾」は、神奈川県が主催し、神奈川県猟友会と連携して行っている有害鳥獣捕獲の担い手育成事業です。
狩猟経験の浅いハンターや、免許取得後間もない人を対象に、安全な狩猟技術や知識を、実際の現場で学ぶのが大きな特徴。平成26年度にスタートし、平成29年度からは、より実践的な内容に特化した「2ndステージ」として実施されています。
相模原市・鳥屋猟区での現場実習
令和7年12月7日(日)、今回の「かながわハンター塾 2ndステージ」は、相模原市緑区の鳥屋猟区を会場に開催されました。
川崎市や横浜市、小田原市、秦野市など県内各地から10名が参加。そのうち3名は女性で、夫婦での参加も見られるなど、多様な顔ぶれとなりました。
現場での実習① 組猟(くみりょう)
氷点下1℃という厳しい寒さの中で行われた朝礼の後、参加者は猟区へ移動。鳥屋鳥獣保護協会の会長であり案内人を務める榎田智徳さんの誘導のもと、それぞれが「立間(たつま)」と呼ばれる獲物の通り道となるポジションにつきました。
獲物を追い立てる「勢子(せこ)」役は、神奈川県猟友会青年部が担当。猟犬とともに山へ入り、ベテランと新人が交互に配置された布陣で、実際の巻き狩りが行われました。
開始から約1時間半後、銃声が響き、ニホンジカ2頭を捕獲。新人ハンターによる捕獲とはならなかったものの、参加者からは「無線で情報が共有される緊張感がリアルだった」「実際の現場でしか学べないことが多い」といった声が聞かれました。
現場での実習② 捕獲個体の解体
狩猟後には、捕獲したニホンジカの解体実習も実施。神奈川県猟友会が手本を示し、ナイフ1本で皮と肉を丁寧に分けていく工程を学びました。
参加者は苦戦しながらも、骨や筋肉の構造を確認しつつ、命を無駄にしない解体に真剣に向き合っていました。「自分なりのやり方を見つけることが大切」とのアドバイスもあり、実践ならではの学びの場となりました。
ハンター育成を支える「鳥屋猟区」
今回の会場となった鳥屋猟区は、相模原市南西部、宮ケ瀬湖の西側に位置する公営猟区。大正10年から続く歴史ある猟区で、アクセスの良さと自然環境の豊かさが特徴です。
圏央道・相模原インターチェンジから車で約30分と、都市部からのアクセスも良好。約2,995ヘクタールの広大なエリアには、ニホンジカやイノシシをはじめ、多様な鳥獣が生息しています。
猟区の管理運営は鳥屋鳥獣保護協会が担い、巡視員や案内人が同行することで、狩猟事故の防止や、登山者・林業関係者の安全確保にも配慮されています。新人ハンターでも安心して実猟に参加できる体制が、育成の大きな支えとなっています。
「狩猟文化」と「獣害対策」を未来へ
野生鳥獣被害への対応と、狩猟文化の継承。その両方を支える人材育成の現場が、今回の「かながわハンター塾 2ndステージ」でした。
地域の安全と自然環境を守るため、こうした取り組みが今後も重要な役割を果たしていきそうです。
鳥屋猟区 基本情報
鳥屋猟区
- 開猟期間
- 11月15日〜翌年2月末日
- 開猟日
- 土・日・祝日等(元日を除く)、11月15日、2月末日
- 入猟承認料
- 1日1人 6,300円
- 主な狩猟鳥獣
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ニホンジカ、イノシシ、キジ、ヤマドリ、キジバト、コジュケイ
(※メスキジ、メスヤマドリを除く) - 備考
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入猟には狩猟免許・狩猟者登録が必要。
入猟日の5日前までに手続きが必要です。 - 詳細
- 相模原市公式サイト(鳥屋猟区)
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